オオサカジン

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Posted by オオサカジン運営事務局 at

2008年12月28日

非加熱ルビーリング(7)

やっと頭部分の加工が終わりました。
これでベースになるリング部分と頭部分ができました(^_^)
何とかロウ材もはみ出ることなく綺麗に文字を貼り付ける事ができました。フ~。
精神的に非常に疲れました(^_^;)
何とかプレート部分の光沢も出す事ができて一安心です。
でも、お客様が喜んでくれるかなと思うと「ムフフ」ってニヤ笑いしてしまいます( ̄▽ ̄)


これから「指馴染み」部分の制作です。
指なじみと言うのは蛇のリングの丁度模様の彫っていない地金の塊だけがある部分の事です。
指の上に乗る部分と言う言い方の方がいいのでしょうか。
この部分の加工がまだなのです。
この部分にも「縄目」を入れていきます。
指馴染みの制作ができましたら全体を組み上げていきます。

リングと頭になるプレートをくっつけて、その隙間にも模様を入れていきます。
そうすれば石留め前の枠が完成です。
枠が出来ました(^o^)丿


枠が完成しましたのであとは宝石をセットして出来上がりです。
もう一息で完成です。
しかし、宝石をセットする時はより慎重に作業を進めなくてばなりません。
金属で宝石を留めるわけですから下手をすれば宝石に傷をつけたり割れてしまったりする危険があるのです。
とても長い作業でしたが、あと少しで完成です☆
  


Posted by hiroumi at 11:56Comments(3)ジュエリーの話

2008年12月26日

非加熱ルビーリング制作(6)

リングの頭部分の続きです。
このプレートの上にお客様のお名前の一部の「孝」と言う文字を、縁起の良い判子などで使用する確か小篆文字と言う物に崩して入れることにしました。
文字の部分はサンプルで拝見したブローチを参考にして、ネジきりをした線を貼り付けておっております。

この作業が非常に困難で大変な作業でした。
ネジきりをした線をヤットコなどで曲げるとその部分がへこんでしまって使い物にならないのですカナヅチ
さらにロウ付けに至ってはさらに困難で溶接ををする際にロウ材が僅かにでもプレートの部分にはみ出てしまうと非常に見た目が悪くなってしまい完成度の低い作品になってしまいます^_^;
ですからスゴイ集中して作業を進めていきます。
ピンセットで1つずつくっつけていきます。
くっつけると言っても勿論接着ではありませんよ。
火であぶってロウ付けです炎
ロウ付けではおそらく一番難易度の高い作業かと思います。
  


Posted by hiroumi at 15:05Comments(3)ジュエリーの話

2008年12月23日

非加熱ルビーリング制作(5)

まだまだ続きます。
手作りの工程は長いのです(^_^;)

石枠のパーツをロウ付けした頭部分のプレートと、腕になるWAXを削りだしました。
こういった具象的なものをする時には鍛造よりもWAXを使用した方が綺麗に形を作り出す事ができます(^-^)


左の紫色の物がWAXでこれを石膏に埋没して鋳造しますと同じ形の物ができます。
鋳造すると↓このようになります。

左の太い棒のような物が湯道(ゆみち)と言って石膏の中に埋まったWAXの部分へと続く道になります。
要するに地金が流れる道と言うことです。
流し込んだだけの物は表面が光っていません。
磨くとこうなります。


ここでも少しこだわりました。
蛇が二匹絡み合ったデザインなので蛇のうろこの模様がいるのですが、これはWAXの段階でするのではなく、地金になってから彫刻刀(タガネ)のような物で地金の表面に模様を一本づつ彫っていきました。
この方がWAXの時点で入れるより、質感がしっかり出るからです。

この模様を入れるにはタガネを完全に使いこなしていなければ線が曲がってしまったりするので、相当熟練した技量が必要とされます。この模様は例のごとく2代目の仕事です( ̄ー ̄)ニヤリ

だんだん完成形の形がわかる様になってきました☆  


Posted by hiroumi at 22:44Comments(1)ジュエリーの話

2008年12月20日

非加熱ルビーリング(4)

続けてこのプレートの上に乗せるパーツを作っていきます。
石枠を作るのですが色々な石枠の作り方があります。
クラシックなイメージでしたので、板を巻いて擦りだしの爪を作ってみました。
(ダイヤは0.2Ctの大きさです)

写真はまだ削りだしの途中段階だったのですが、デザイン画とちょっとイメージが違うな~と感じたのでこれは「ボツ」にして新たに石枠を作りました(^^ゞ
作り直しは地金も時間ももったいないのですが、作品の完成度を最優先に考えていますので気に入らない物、妥協した物は世に出しません。勿論お客様にお見せする事もありません。
それが「アトリエヒロウミ」のポリシーです。

新たに作り直した爪をこのプレートに乗せてロウ付けしていきます。


頭部分をある程度作りましたら次は腕の制作に取り掛かります。
いつもは地金の塊から打ち出して鍛造で作る事が多いのですが、今回は具象的なデザインで複雑な形状ですので、WAX法という方法で作ります。

この写真の物はWAXと言いましてロウソクのロウのような物です。
金属の塊りではないので、比較的削りやすいので、これをヤスリや彫刻等のようなものを使ってイメージした物を削リ出していきます。
今回は蛇2匹が絡み合ったようなデザインの腕です。

ある程度「荒削り」が終わった所です。
ここからさらに表面を綺麗に削りだしていきます。

さて、いったいどんな指輪が出来上がるのでしょうか(^-^)楽しみです☆  


Posted by hiroumi at 18:44Comments(2)ジュエリーの話

2008年12月18日

非加熱ルビーリング(3)

年末に向かい少しバタバタしているので、コメントのお返事が書けなくて失礼しておりますm(__)m
後日ゆっくりお返事を書き込みますね♪

さてさて、リングの制作のブログは頑張って更新していきます☆

先に制作した地金の板の一部を切り取って板を作ります。
カーブをつけてペーパーをかけた所です。

これがリングの頭になります。

この板が全てのポイントになります。
基本の地金の溶解が綺麗にできていなくて、地金内に空気が入っていたり傷があっては後ほどの作業で困難をきたします。
今回の場合は困難というか、作り直しにまで発展してしまうのでこの時点で板に傷や亀裂などないかしっかりチェックをしておきます。
しっかり丁寧に溶解して、叩き上げた板です。

この板を綺麗に磨いて、先に作っておいた「より線」を板の淵にロウ付けしていきます。
板の磨いてある鏡面部分も出来る限り傷がついたり、曇らないように丁寧に作業を進めていかなければなりません。
この線をロウ付けしていく作業は失敗が許されないのでここから緊張の連続です。


矢印部分の小さな金の塊りが「ロウ材」といって母材より少し融点の低い金です。
これを火であぶって接合部分に溶かし込んで溶接します。
この小さなチップ状の物も流したい部分にあわせて適度な大きさに切ってあります。
とても小さいのでくしゃみだけで飛んでいってしまいますアセアセ
  


Posted by hiroumi at 19:08Comments(0)ジュエリーの話

2008年12月16日

非加熱ルビーリング(2)

さて、材料を配合して21金を作りましたらここから本格的に作りに入っていきます。
(イメージとしてはアンティークの雰囲気を持っているリングなのです)

この板材の一部を切って細長い線を作ります。
切り出した材料をかなづちで叩いて少しずつ細くしていって線状にしていきます。
これぐらい長くなったらいいかな。


それを二本をグリングリンと捻って「より線」を作ります。


均一により線を作るのにはコツがいります。線の堅さも考えなくてはいけません。
硬すぎると捻っている最中に切れてしまいます。
それにタダタダ二本をグリングリン捻っていても均一にはなかなかならないのです(^_^)
捻っている途中にこの線を火であぶったりする事もあります。
↑両手がふさがるので写真を撮っている暇がないのですアセアセ

  


Posted by hiroumi at 12:10Comments(1)ジュエリーの話

2008年12月15日

非加熱ルビーリング(1)

さて、クリスマスに向かって忙しくなってきておりますが、ブログの更新も頑張りますgood
HPのリニューアルも企画をしているのですがなかなか時間をとる事ができないので、オーダーの作品はしばらくブログにての公開とさせていただきます☆

さて、今回はいつもよりジュエリーの製作工程を多く載せてみようと思い出きるだけ写真を撮ってみました。
ジュエリーは品物が小さいので手作りと言っても、どこをどう手で作っているの?って感じている方が多くいると思います。
そんな声に応えて、ほんとは企業秘密も沢山あるのですが、ほんとに金属の塊りからできているんだ~というのを感じてもらえればという思いでUPする事にしました(^o^)丿


今回はお客様がお持ちだった1.5Ct非加熱のルビーを使用してのオーダーメイドです。
お客様がお持ちだった非加熱のルビーは「諏訪貿易」さまがおつくりになられたスケールを基準とすると「6S」と言う最高のクオリティです。
しかし、ルビー単体のの写真を撮るのを忘れました・・・(T_T)

そこで同じクラスのルビーの写真をお友達の「タカちゃん」さんにお借り致しましたので、参考にしてください。
<参考写真>JBS基準6S
タカちゃんさんありがとうございます。

この非加熱のルビーの事を書き出すと、っても長くなるので簡単に説明いたしますと、通常ルビーは素材のよさを引き出す為に加熱して素材自体が持っている魅力を引き出してあげているのです。
しかし、中には掘り出した時点でとても綺麗な物がありそれは加熱しないでそのままの状態で宝石としてカットされます。
とは言えそれほど綺麗なルビーはそう滅多にあるものではないのです。
ですから、非加熱で綺麗な物は、それも1Ctを超える大きさのものは非常に貴重で高価なのです。
どれほど少ないかと言うと国内を探して・・・というレベルです。

デザインはお客様がお持ちだったブローチとセットに見えるようにという事で、お客様と、当アトリエ、デザイナーさん2人、ショップオーナーさまとみんなで考えて、とっても素適なデザインを考えました(^-^)
打ち合わせに数ヶ月の時間をかけております。

そして製作開始です。
素材には21金を使用します。
通常、金は18金を使用するのですが今回はサンプルのブローチの色が純金に近い色でしたので、オリジナルでこのリングのために21金を配合して作りました。
↓21金の板です(約50gです)。
  


Posted by hiroumi at 18:53Comments(1)ジュエリーの話